ノブユキ番外編

かつては1週間の個人的収穫を振り返るブログでした。現在は不定期で更新中。

熱狂と分断の東京五輪

実に57年ぶりとなる東京オリンピックがついに幕を閉じました。日本は連日のメダルラッシュで金27個、銀14個、銅17個の合計58個と、過去最高のメダル数を記録する大活躍。日本にとって初めてのメダル獲得となった競技もありました。また、自国開催なのでゴールデンタイムで見られる競技が多く、各放送局が中継に心血を注いでたように感じます。

これまでにない熱狂と同時に、これまでにない国民の分断を生んだイベントでもありました。競技場案やエンブレムの白紙撤回、コロナ禍、組織委員会の会長や関係者の差別的言動と目に余るものばかりで、開催へのムードは日に日に悪化していきました。

IOC(国際オリンピック委員会)に至っては、アメリカの五輪独占放映権を持つNBCによって開催時期と競技時間が自局の視聴率で左右され、東京にとって真夏の五輪。試合時間や場所の変更を余儀なくされた競技があり、とてもアスリートファーストとは言い難い対応です。

私もこれらの醜態を知ってからは五輪開催に懐疑的な見方でした。未だに怒りを覚えます。ただ、中止の決断をするとIOCから多額の賠償金を請求されるという話もあり、招致した以上、開催はやむを得なかったのではとも思います。

いずれにせよ、五輪の主役であるアスリートは延期を含めて5年間も待ち続けたわけで、そのような状況でも視聴者に勇気や感動を与えたことに変わりはありませんし、その裏で支えたボランティアや医療関係者にも頭が下がります。五輪中継を見て盛り上がった者として、そこへの感謝と敬意は絶対に忘れたくありません。

2024年に開かれるパリ大会では東京のように禍根を残すことなく無事に開催されるよう祈りたいですし、五輪に限らず上に立つ者だけがオイシイ思いをせず、様々な仕事に携わるすべての人が報われる社会になってほしいです。

東京パラリンピックも無事に開催されますように。

 

 

※コラムは不定期に投稿する予定です。