ノブユキ番外編

かつては1週間の個人的収穫を振り返るブログでした。現在は不定期で更新中。

テレビっ子が見た日本シリーズ2023

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プロ野球で日本一の球団を決めるSMBC日本シリーズ2023は、阪神タイガースの38年ぶりか、はたまたオリックス・バファローズのV2か…実に59年ぶりとなる関西ダービーでした。野球好きだけでなく私のようなテレビっ子にとっても、民放5系列による持ち回りの中継体制でかつてなく盛り上がった熱戦を振り返ります。

 

第1戦 (10月28日)

阪神 8 - 0 オリックス ~京セラドーム大阪

中継:フジテレビ系列 実況:石田一洋 (関西テレビ)

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昨年と一昨年にフジテレビと関係が深い東京ヤクルトスワローズとカンテレと関係が深いオリックスによる熱戦を数多く中継したフジ系が3年連続で開幕戦を担当。TUBEの春畑道哉が作曲した『JAGUAR'13』は同系列のプロ野球中継でお馴染みのテーマ曲で、原曲の『JAGUAR』が起用されて今年で25年。この曲で一気に野球の気分になれる。放送終了は20:54の予定だったが21:59まで65分延長。阪神の8点で2005年の33-4は早くも回避された。

 

第2戦 (10月29日)

阪神 0 - 8 オリックス ~京セラドーム大阪

中継:テレビ東京系列 実況:植草朋樹 (テレビ東京)

テレ東系では2年ぶりとなる日シリ中継は、世界卓球の実況や『孤独のグルメ』のナレーションで知られるベテランの植草アナが実況。系列局が6局しかないため地上波で見られない地域が多かったが、2年前と違ってTVerでの同時配信があるのは本当に大きい。21:50まで50分延長。前日に0-8で負けたオリックスが逆に8-0で阪神に勝利する劇的な結果となった。

 

第3戦 (10月31日)

阪神 4 - 5 オリックス 阪神甲子園球場

中継:TBS系列 実況:金山泉 (毎日放送)

番組冒頭で流れた煽りVTRは『M-1グランプリ』(ABC)や『千原ジュニアの座王』(カンテレ)で知られる畑中ふうがナレーターを務め、関西ダービーを存分に思わせる映像だった。TBS系では中継が水曜日でない限り枠は20時台までだが、この日は火曜日にもかかわらず『マツコの知らない世界』を休ませて21時台も中継できるよう枠を確保。この編成の心意気もあって延長・繰り下げなしで終了した。

 

第4戦 (11月1日)

阪神 4x - 3 オリックス ~阪神甲子園球場

中継:日本テレビ系列 実況:平松翔馬 (読売テレビ)

日テレ系では3年ぶりの日シリ中継。ytvが阪神寄りではあるが、日テレは巨人戦のイメージが強いのでかなりレア。両チーム同点で迎えた9回裏、阪神の攻撃でオリックスが2者連続の申告敬遠で満塁という大博打に出るも阪神がヒットを打ってサヨナラ勝ち。中継は22:14まで80分間延長。大の阪神ファンである有働由美子がキャスターを務める『news zero』は、まるで『金曜ロードショー』で『もののけ姫』が放映されたときの時間帯までずれ込んでいた。

 

第5戦 (11月2日)

阪神 6 - 2 オリックス ~阪神甲子園球場

中継:テレビ朝日系列 実況:高野純一 (ABCテレビ)

民放5系列コンプリートとなる5戦目は制作・実況・解説・提供クレジット、さらにABCのマスコットキャラクターのエビシーが登場するデータ放送ゲームとオールABCの放送体制だった。攻守交代の際にSMBC三井住友銀行とともに頻繁に流れたタケモトピアノの新CMがX(旧Twitter)で話題となり、試合終了までトレンド入りしていた。例年、テレ朝系の日シリ中継は延長の末に21時台の番組が休止となって『報道ステーション』で中継を続行するスタイルをとっているが、この日の延長時間は50分で留まり、直後のドラマ『ゆりあ先生の赤い糸』はギリギリで休止を免れた。

 

第6戦 (11月4日)

阪神 1 - 5 オリックス ~京セラドーム大阪

中継:TBS系列 実況:伊藤隆佑 (TBS)

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阪神の日本一まであと1勝の6戦目。2年前にヤクルトが日本一を決めた第6戦を中継したのもこの系列だったが、やはりどうしても23:20まで140分間もの大幅延長したことを思い出してしまう。しかし、この日は21時台の『日立 世界ふしぎ発見!』も休止の措置が取られ、第3戦と同じく22時まで枠が確保された。試合は21:35に終了し、逆王手を決めたオリックス中嶋聡監督と選手のインタビューをたっぷり流した後に聞こえてきたのはTBSアナウンサー安住紳一郎の声…! 21:50頃から『情報7daysニュースキャスター』が10分前倒しで放送される異例の突入も行われて思わず興奮してしまった。

 

第7戦 (11月5日)

阪神 7 - 1 オリックス ~京セラドーム大阪

中継:フジテレビ系列 実況:新実彰平 (関西テレビ)

6戦を終えて両チーム3勝3敗、総得点数23-23と互角の状態で迎えた第7戦の中継は2年連続でフジ系が担当。この日に放送予定だった『逃走中』の特別編が3時間だったため21:48まで中継枠が確保された(結果的に21:58まで10分延長)。運命の一戦の実況を託されたのは、この春までカンテレの夕方の顔だった新実アナ。昨年、自分が関西のホテルのテレビで新実アナを見たときは風邪声で番組を途中降板していたので、ようやく本調子の姿を見ることができて嬉しかった。

阪神大量リードのまま迎えた9回裏オリックスの攻撃でようやく1点が入るも試合終了。阪神が38年ぶり2度目の日本一に輝いた瞬間に出されたテロップは画面下半分を覆うほどの激しい金色の文字で思わず笑ってしまった。タイガースを"アレのアレ"に導いた岡田彰布監督のインタビューの途中で制作のクレジットが出て終了。直後の『Mr.サンデー』の事前枠で引き続き生中継されたが、地上波で今年最後のプロ野球中継はなんともヒヤッとする終わり方だった。

 

あとがき

この記事は野球ファンの視点ではなく、あくまでもテレビ好きが中継を見た感想を綴った記事であり、私自身そこまで野球に詳しくないという事実もご理解いただければ幸いです。日本シリーズをここまで楽しめているのはイレギュラーな編成だけでなく特にファンの球団が無いからなのかもしれません。ただ、個人的にはそろそろ埼玉西武ライオンズ日本シリーズで戦っている姿を見たいので、来年以降に期待したいと思います。

 

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