ノブユキ番外編

かつては1週間の個人的収穫を振り返るブログでした。現在は不定期で更新中。

笑っていいとも!観覧の記憶

2013年8月1日に当時19歳の私が子供の頃からの夢だった『笑っていいとも!』の観覧に行ってから10年が経ちました。この機会に、今はもう体験することのできないエピソードと当日の番組の流れを振り返りたいと思います。本当に行けて良かった…

 

応募から当選まで

森田一義アワー 笑っていいとも!』はフジテレビで1982年から2014年まで31年半にわたり生放送された平日お昼の名物バラエティ。JR新宿駅東口から程近いスタジオアルタでの番組観覧には往復ハガキを使って応募するシステムでした。応募資格は高校を卒業した18歳以上。小学生の頃から番組のファンだった私は、大きくなったらいいともを目の前で見ることを夢見ていました。

 

やがて応募できる年齢に達し、人生で初めて買った往復ハガキの往信面に必要事項、返信面の宛名に自分の住所と名前を書いて二つ折りにしてポストに投函。観覧希望日の1週間前に届いた返信のハガキには、スタンプで押されたハズレの通知…毎日たくさんの応募ハガキに目を通す番組スタッフさんの苦労がうかがえるインクの薄さでした。

 

ここから往復ハガキを買って応募してはハズレ通知の日々…どうすれば当たるのか考えました。そういえば観覧客は女性がほとんどで男性は数名程度…もしかすれば女性同伴で応募なら当たるんじゃないか?このことに気付き、母の了解を得て代表者扱いの母と同伴扱いの私の合計2人で応募することに。いつしか応募20回を数えたある日…ついに当選の通知が!自宅の郵便受けの前で思わず声が出ました。観覧日、番組ロゴ、注意事項が記された観覧券もスタンプによる文面で年季を感じさせます。

 

観覧当日、痛恨のミス

そして迎えた観覧の日。この日は木曜日でした。自分が高速バスのチケット(回数券)を2人分購入し、母の運転でバス乗り場へ。ところが道中でバスのチケットを家に置いてきてしまったことに気付きました…急いで引き返してチケットを財布に入れて再度出発。バスへの乗車が予定よりも遅くなってしまい、10時半アルタ前集合に間に合わない…念のためフジテレビの視聴者センターに問い合わせたところ、10時半を過ぎても客入れの前なら受付は行っているとのこと。

 

地下鉄浅草駅近くのバス停で降りて都営浅草線で浅草橋→総武線に乗り換えて新宿に。巨大迷路ともいうべき新宿駅をくぐり抜けて11時頃にようやくアルタに到着しました。アルタ前で待ち構えていた番組スタッフの案内で観覧券のハガキを入場整理券に交換。スタジオにつながる階段には多くの観覧客の姿がありました。とにかく間に合ってよかった…

 

スタジオ入り、前説

11時45分頃に客入れスタート。スタジオの中はテレビで見るより小さく、ステージに手が届きそうなぐらいの近さでした。私と母が座ったのは、ステージから見て雛壇の最前列の右端あたり。放送中の映像が流れるモニターの近くでした。

 

11時50分頃からスタッフさんによる前説。前のいいともAD隊・クルット&ハリーで黄色いポロシャツを着ていたクルットさんの手ほどきで拍手の練習、『テレフォンショッキング』のアンケート企画で使うスイッチのテストが行われました。女性客限定のスイッチは100個ありますが、観覧客は総勢150名なので全員が参加できるわけではなく、母の手元にはスイッチがありませんでした。なお、ゲストがアンケートに成功すれば観覧客にも記念の番組グッズが配られるそうです。

 

いよいよ本番…セットの脇の扉からいいとも青年隊noon boyzの真田佑馬さんと野澤祐樹さん、当時青年隊と一緒に踊っていた木曜テレフォンアナウンサーの倉田大誠さんが登場。スタンバイからわずか十数秒で「お昼休みはウキウキWATCHING…」が流れて正午の生放送スタートです。

 

当日のいいともの流れ

web.archive.org

オープニング~コーナー②

この頃はオープニング後すぐのコーナー①のセットが既に組み込まれた状態から番組をスタートさせており、学校の教室のような扉からタモリ(森田一義)さんが登場!さらに脇から当時の木曜レギュラー・笑福亭鶴瓶さん、アンタッチャブル山崎弘也さん、ベッキーさん、ピースの綾部祐二さんと又吉直樹さんも登場。そして「チャ、チャチャチャ」の手拍子。憧れの芸能人が目の前にいるだけでもう感無量です。

 

小学生たちが神業を披露するコーナーか終わってウキウキWATCHINGが流れ、タモリさんの「それじゃあ今日もそろそろ…行ってもいいかな?」→レギュラーと客で「いいともー!」というお馴染みのくだり。CMに入ると「盛り上がってるかい?」→「イェーイ!」→「今日も元気かい?」→「イェーイ!」のコール&レスポンスも始まりました。そしてタモリさんが「昨日×××した人!」とコールして反応した客に向かってレギュラー陣と「それはそれは、おめでとさん!」…こんなくだりもあったんだ!これは大きな収穫!

 

CMが明けてコーナー②が始まりましたが、当時この1か月前からタモリさんが一部のコーナーに出演しなくなったため不在でした。このコーナーでは鶴瓶さんが推薦したイケメン落語家たちが登場し、真打に昇進する前の瀧川鯉斗さんの姿もありました。

 

テレフォンショッキング

次は看板コーナー『テレフォンショッキング』。CM中に椅子とテーブル、出演祝いの花、巨大カレンダーボードが設置され、タモリさんがセット中央の階段から登場。「はっきり言ってこれは地毛です」と自虐して客を笑わせていました。

 

CM明けにあのピコピコ音楽が流れ、タモリさんが倉田大誠(たいせい)アナを「倉田おおまこと君」と紹介した後、この日のゲスト・トリンドル玲奈さんが登場。まるでお人形さんのように美しいと母が見惚れてました。トリンドルさんのお母様がタモリさんと同じ福岡出身ということもあって地元トークでCM中も盛り上がっていました。

 

そしてアンケートのコーナーへ。当時は100人中1人を出すルールからゲストが該当人数を予想してタモリストラップを狙うルールに。トリンドルさんは「名字が山田の人」で7人の予想でしたが結果は1人…以前のルールであれば大成功でした。最後に翌日のゲストの椎名桔平さんに電話して終了。カレンダーボードで使う顔写真の撮影はCM中に行われていました。

 

コーナー③~エンディング、そして後説

木曜レギュラー陣が元気よくスタジオに入っていく提供ゾーンを経て日替わりコーナー3本目。ここでもタモリさんは不在でした。レギュラーの5人が分担して3分以内にババロアを作り上げてCM。このときにしれっと現れて鶴瓶さんと会話するタモリさんに思わずにやけてしまいました。

 

曜日対抗いいともCUP、翌日のコーナーの出場者募集を経て「それじゃあ明日も見てくれるかな?」→「いいともー!」のコール&レスポンスで生放送終了。そこから出演者がスタジオに残って後説(アフタートーク)に。日曜午前の『笑っていいとも!増刊号』における"放送終了後のお楽しみ"がシームレスに始まっていて驚きました。

 

後説では倉田アナが結婚式の司会で「フジテレビアナウンサーの倉田大誠と申します」を「倉田大誠だと思います」と噛んでしまったエピソードを披露しスタジオ爆笑。さらに鶴瓶さんが『タモリオールナイトニッポン』のコーナー『NHKつぎはぎニュース』の面白さについて語り出し、ニッポン放送NHKに平謝りしたエピソードをタモリさんが話すという展開は胸熱でした。

 

キリの良いところでタモリさんが「ありがとうございましたー」と挨拶し、出演者のみなさんがスタジオから捌けて後説も終了。夢のような1時間半は本当にあっという間でした。東京駅一番街のレストランで母といいとも観覧の感想を語り、家に帰って録画したいいともを見て私と母の姿を確認して笑い合ったのもいい思い出です。

 

あとがき

観覧がきっかけでいいとものことがより好きになったものの、約2か月後に番組が終了を発表。最終回も観覧したくて応募しましたが案の定ハズレでした。ただ、このときの返信はいつもの薄いスタンプではなくプリント。視聴者への感謝が込められたメッセージも入っていてハズレでも嬉しかったです。

 

2023年1月より、フジテレビの平日昼では要所要所にいいとものエッセンスを感じるバラエティ番組『ぽかぽか』が放送中。お台場のフジテレビ本社7階・ぽかぽかパークからの生放送で、応募はフジテレビクラブの会員限定ですがこの番組もいつか観覧してみたいです。

 

なお、私のわがままに付き合ってくれた母は数年前から車いす生活に。"母と息子2人の東京旅行"としても忘れることができない観覧になりました。いつになるかは分かりませんが、今度は母が希望するところに連れて行きたいです。また一緒に行ってくれるかな?